ドメーヌ・ドルーアン・オレゴン / ピノ・ノワール 2014

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オレゴンのピノ・ノワールを久しぶりに。
ブルゴーニュとはまた違った味わいが楽しめます!

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オレゴン州

アメリカはオレゴン州、今では有名なピノ・ノワールの銘醸地。
北緯約45度というのは、フランスブルゴーニュとほぼ同じ。
やはり、ピノ・ノワールに適した地域と気候というものは似ているのでしょうね。

もともとオレゴンは冷涼な地域のため、ブドウ栽培には適さないと言われていました。
そんな中、1961年にリチャード・ソマーが周囲の反対を押し切り、オレゴン州南部のローズバーグ近郊にヒルクレスト・ヴィンヤードを開園。リースリングなどの品種の栽培を始めます。

その後、1965年~1968年にかけて、デイヴィッド・レット、チャールズ・クーリー、ディック・エラスら3名は、ウィラメット・ヴァレー北部にヴィンヤードを開園。
彼らはウィラメット・ヴァレーで初めてピノ・ノワールを栽培。
デイヴィッド・レットは「ピノ・パパ」の愛称で知られることになります。

オレゴンのワインが世界的に有名になったのは1979年。
フランスのゴー・ミヨ紙が開催したワインオリンピック。
この大会で、デイヴィッド・レットのジ・アイリー・ヴィンヤーズのサウス・ブロック・ピノ・ノワール1975が10位入賞を果たし一躍話題となったのです。

その結果に興味を持ったフランスのメゾン・ジョゼフ・ドルーアンの当主ロベール・ドルーアンが、翌年の1980年に更なるレベルの高いフランスワインを用意して手合わせ。
結果はメゾン・ジョゼフ・ドルーアンのシャンボール・ミュジニーのグランクリュ1959が1位、僅差の2位にジ・アイリー・ヴィンヤーズのサウス・ブロック・ピノ・ノワール1975が入ることになります。

この結果に、ロベール・ドルーアンはオレゴンワインの可能性を見出し、デイヴィッド・レット夫妻をブルゴーニュに招待。将来のオレゴンでのワイナリー設立の契機になるのです。

オレゴンはこの50年ほどの間に、16のAVA認定地域を有する世界的なワインの生産地に発展。450を超えるワイナリーが軒を連ねることになります。
誰も見向きもしなかった土地を開拓した先駆者のおかげで、今のオレゴンという銘醸地が誕生しています。

ドメーヌ・ドルーアン・オレゴン

1988年、メゾン・ジョゼフ・ドルーアンがオレゴンのウィラメット・ヴァレーに設立したドメーヌです。ロベール・ドルーアンの子供、四兄妹のうち長女のヴェロニクが醸造責任者を担当しています。

ヴェロニクはドメーヌ・ドルーアン・オレゴンが設立される前、デイヴィッド・レットのジ・アイリー・ヴィンヤーズに修行に行っています。
1979年のワインオリンピックから1980年のブラインドテイスティング会での出来事が、ドルーアンがオレゴンでワイン造りを始める道を作ったと言えるでしょう。

自社畑はポートランドの南西約50kmに位置するレッド・ヒルの南側斜面に位置します。
現在、125acの農地のうち85acにブドウ樹が植えられており、主な品種はピノ・ノワール。
1998年には1996年ヴィンテージのシャルドネがリリース。

オレゴンでは最高密度の密集栽培を行っているのが特徴で、1acあたり3,110本の植樹を行っています。密植によりブドウを競争させ、根をより地中深くに向かわせることにより、岩盤層のミネラルを吸収する効果があります。

土壌は火山による火成岩で玄武岩の風化による鉄分、ミネラルを多く含んだ赤茶色の土壌をしています。

ワイナリーの建物は、「グラヴィティ・フロー」(重力に従って優しく果実やワインを移動させる方法)を徹底的に追求した造りになっており、地上1階、地下7階の8階層構造。こだわり方がすごいですよね。

ブルゴーニュとは異なるエレガントさを備えて

グラスに注ぐと、ブルゴーニュよりはしっかりとした色づきでしょうか。
最初の香りはほどほどにベリー系、まだまだ広がる感じではありません。

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口に含むと、やはりブルゴーニュの凛とした気品はありませんが、
思っていたよりは果実味が抑えられている印象です。

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時間の経過とともに、甘さを感じられるようになってきます。
とてもチャーミングな印象ですが、べったり甘いという感じではありません。
酸とのバランスが取れているからか、飲み進めても疲れる感じはなかったです。

香りも甘みを帯びた形に変化していきます。
複雑さがあるかというと、そこまでの香りは感じられませんでした。
ヴィンテージも2014なので、もう少し寝かすとまた変わってくるのかなという印象です。

この日は鶏肉のポトフと合わせましたが、相性はとても良かったです。
ワイン単体よりもうま味が広がり、きれいにマリアージュしていたと思います。
日本食などのあっさりした出汁の効いたお料理とも相性が良さそうです。

飲み終えた感想は、さすがにドルーアンが造るオレゴン!
親しみやすいだけのオレゴンのピノ・ノワールとは違い、バランスが保たれた美味しいと感じる絶妙なさじ加減です。
ブルゴーニュのエレガントさまで高尚ではないですが、清潔感のある、話しやすい女性の印象といったところでしょうか。

※ヴィンテージが出てない感じですが

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【編集後記】
本当にピノ・ノワールを好きになったなぁ。
2年前はピノ・ノワールの美味しさに気づいてなかったですね。
自分のワインの世界が広がっていることは、ここ数年で最も嬉しいことの一つです!!

【昨日の一日一新】
・コメダ珈琲店 サンドイッチランチ

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