ドメーヌ・デュジャック / モレ・サン・ドニ 2013

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今年一発目のワインの紹介は、ドメーヌ・デュジャック!
本拠でもあるモレ・サン・ドニの村名です。

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初めて飲んだ時の衝撃!!

デュジャックを初めて口にしたのは、昨年のこと。
西天満の中華(フレンチのような中華)Chi-Fu(シーフ)さんの
周年のお祝いにお邪魔した時。

何種類かグラスでいただいた中で、
とびきり美味しくて衝撃的だったのが、デュジャック!!

その時の写真がこちら。

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モレ・サン・ドニの村名、2010。
なかなかグラスでいただく機会はなさそうな代物。
周年ということで、グラスでいただけちゃいました。

香りは素晴らしく、とても村名とは思えぬ広がりを見せます。
一口飲んでみると、旨みもしっかりしていながら、
そのシルキーな口当たりにビックリ!!

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喉を通っていく様が、あまりにもスルリと滑らかで、
ちょっと他のワインでは経験したことのない質感でした。

この味わいをもう一度ということで、
家飲み用にストックできたのが、今回紹介する2013。
2013なのでまだ早いのは百も承知でしたが、
お正月だからということで開けてみたわけです(笑)。

ドメーヌ・デュジャック

2013の感想の前に、ドメーヌ・デュジャックのことを少々。
今やモレ・サン・ドニの最高峰とも言われるドメーヌ・デュジャック。
ドメーヌの設立は1968年と意外と最近で、まだ50年程の歴史しかありません。

創設者はベルギー出身のジャック・セイス。
父親から譲り受けた製菓会社を経営していましたが、
ワインに魅せられヴォルネイのドメーヌ・ド・ラ・プースドールで2年間の
修行をします。

製菓会社を売却し、モレ・サン・ドニのドメーヌ・グライエを買い取り、
ドメーヌ・デュジャックを設立しました。

ジャックの造るワインは、完全無除梗の全房発酵が特徴的です。
梗が色素を吸収するために色合いは淡くなりますが、
香り、味わいはしっかりしたワインが造られます。

当時はあまり脚光を浴びることのなかったモレ・サン・ドニ村が
再び見直されるきっかけを作ったジャック。
ドメーヌ・デュジャックなしでモレ・サン・ドニは語れないと
言われる所以です。

現在はジャックの息子のジェレミーとアレックが、
それぞれ醸造、販売を担当し、実質的に世代交代が進んでいます。

ジェレミーが指揮をとる時代になってからは完全無除梗ではなく、
ヴィンテージの状況により除梗率を変化させているとのこと。

より色づき、果実味を感じられる一方、
エレガントでシルキーな口当たり、骨格のしっかりした佇まいは、
しっかりジャックの味わいが受け継がれていると言われています。

なお、デュジャックはこのドメーヌものとネゴシアンものが存在します。
ネゴシアンものは「デュジャック・フィス・エ・ペール」という名称で販売されています。

一般的には「ペール・エ・フィス(父と子)」という名称が使われますが、
デュジャックは「フィス・エ・ペール(子と父)と反対です。
息子のジェレミーが中心であることの証のようです。

自社畑ではありませんが、畑の管理や収穫はドメーヌの人間が行うとのこと。
ドメーヌものよりは少しリーズナブルに、デュジャックを味わうことができます。

酸のとけ込み方が今一歩、でもさすがの美味しさ

胸を躍らせながら、モレ・サン・ドニの2013を抜栓。
あのシルキーな口当たりが思い出されます。

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状態は良好。
グラスに注ぐと、それほど濃くない液体が流れ落ちます。

注ぎながらも、その香りの良さが伝わってきます。
グラスに鼻を突っ込むと、とてもしっかりと、でもきれいな
香りが広がります。
どこか燻っているかのような奥深い香りが、心地いいです。

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口に含むと、しっかりした味わい、うま味が広がっていきます。
やはり、その口当たりはシルキー!
柔らかい質感はあの2010年を彷彿とさせます。

ただ、若干違うのは飲み終わった後にわずかながら残る酸味。
一体感とともに、喉の奥に消えてなくなっていくような滑らかさまでは感じません。
十分美味しく、十分シルキーで柔らかさもあるのですが、
あの2010年の質感とは微妙に異なっていると感じます。

まだヴィンテージが少々若いこともあるでしょうし、
2010年と2013年の違いもあるかもしれません。

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とは言え、やはり村名でこの香りと質感、骨格の深さはさすがです。
下手なプルミエ・クリュより断然美味しいです。
デュジャックのグラン・クリュなんてとんでもなく凄いんやろなぁ、
と妄想してしまいます(笑)。

いずれにせよ、村名でこの質感は圧倒的です。
ブルゴーニュ好きであれば、必ず飲んでおきたい逸品です!!

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

【編集後記】
年末年始は、意外とワインを飲む機会が少なかったです。
その代わり、日本酒や泡盛など普段はあまり口にしないものを飲んでましたね。
正月らしいといえば、らしいですかね。

【昨日の一日一新】
・一番搾り 名古屋づくり

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