週末は、人生初の五大シャトーをいただくという貴重な経験。
シャトー・オー・ブリオン、嬉し過ぎる瞬間でした!!
シャトー・オー・ブリオン
1855年のボルドーメドック格付けで第1級の称号を獲得した
シャトー・オー・ブリオン。
メドック外であるグラーヴ地区から選ばれたのは、
このシャトー・オー・ブリオンだけになります。
グラーヴ地区のペサック・レオニャンにあるワイナリー。
設立は1550年、1600年代にはイギリスにも進出し、
評判を得ます。
その後、ナポレオン戦争で敗北したフランスは、
1814年のウィーン会議で敗戦国としての処遇を決められる立場に。
当時の外相タレイランは、豪華な食事とオー・ブリオンを振る舞い、
その効果か、敗戦国のフランスはほとんど領土を失わずに済みます。
オー・ブリオンが”フランスの救世主”と呼ばれる所以です。
歴史の中では、国有化されたり、
畑が分割されたりと所有者が数多く入れ替わったオー・ブリオン。
低迷していた時期もありましたが、
1935年、現在のオーナーであるクラレンス・ディロンが買い取り、
最新技術を導入、1級シャトーの輝きを取り戻しています。
オー・ブリオンの赤は、
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランのアッサンブラージュ。
メドック地区の1級ワインよりは、メルローの割合が高めなのが特徴です。
オー・ブリオンの畑はボルドーの都市部に近いため、
メドック地区より気温が2℃程高い環境です。
ブドウが熟すのもメドック地区より早く、
早ければ収穫が8月下旬にはスタートするため、
秋の雨に悩まされることも少ないようです。
ペサック・レオニャン
オー・ブリオンのあるグラーヴ地区の中で、
一番北に位置するのがペサック・レオニャンです。
グラーヴ地区の格付けでは、選ばれたシャトーが
ほとんどこのペサック・レオニャンに集中しています。
ペサック・レオニャンがグラーヴ地区の銘醸地と言えるでしょう。
もちろん、シャトー・オー・ブリオンがグラーヴ地区格付けの
トップに君臨しています。
開き始めてからのうま味、柔らかさは特筆モノ!!
最初は、ボトルから注がれたものを口に。
まだ固いとのことで、残りはデキャンタージュしていただくことに。
最初の一口は、甘みを感じたのですが、それも一瞬。
次に口に触れると、がっちり固い感じに豹変。
タンニンと共に、きれいな酸味が強調されるようになりました。
メルロー主体かと一瞬思わせながら、
やっぱりカベルネ・ソーヴィニヨン主体やなぁという感想。
最初の一口目は、オー・ブリオンと知らずにブラインドでテイスティング。
正直がっつり濃い感じはなく、きれいめなニュアンス。
マルゴー村のワインかなといった印象でした。
2006年ということで、ようやく飲み頃になりつつある状態くらい
かと思いますが、デキャンタージュされたその液体は、
徐々にそのポテンシャルを現していきます!
口に含むたびに、柔らかなテクスチャーと果実味が顔を出し、
その香りが周りを取り囲みます。
更なる時間をかければ、複雑な熟成香や出汁感が溢れ出しそうですが、
今でもその柔らかな甘み、うま味、凝縮感はさすがの一言です!!
やはりグラン・クリュは一味も二味も違います。
その奥行きの深さ、余韻の長さは官能的です。
飲む前のオー・ブリオンに対する勝手なイメージは、
とても荘厳な重たいイメージでしたが、
飲んでみた印象は、とてもシックでエレガントでした。
そうそう口にすることが出来ない素晴らしきワインを
こうやっていただくことができること。
様々な出会いに感謝です!!
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【編集後記】
三連休は、学生時代からの友人と楽しい時間を過ごせて、
確定申告の疲れも吹き飛びました。
美味しい料理に舌鼓を打ち、味わい深いお酒を嗜む。
みんな、それぞれおっさんにはなってますが、
根は変わらず真っすぐで落ち着く仲間です。
【週末の一日一新】
・京都勝牛 西中島店
・カモシヤ クスモト
・紀の国有田みかん 飲むみかん
・モーゼル展
・紫微星