ボルドーと言えば赤ワインのイメージですが、もちろん白ワインも造られています。
本日は”内部事情”の絡んだボルドーブランのご紹介。
ボルドーブラン
ボルドーブラン、その名の通りボルドー地方で造られる白ワイン。
海岸沿いに位置しているボルドー地方は、ミネラルが豊富な土壌が広がっており、
白ワインの品種の栽培にも適しています。
ボルドーと言えば、ブドウ品種をアッサンブラージュ(ブレンド)することで有名です。
白ワインもソーヴィニョン・ブランを中心に、セミヨン、ミュスカデルといった品種をアッサンブラージュするのが一般的です。
ソーヴィニョン・ブラン
ボルドー地方の他、ロワール川流域の一部の産地では白ワイン用のメインの品種になっています。特に最近では新世界にあたるニュージーランドでは栽培が盛んで、ニュージーランドでのブドウの生産量の66%をソーヴィニョン・ブランが占めています。
地域によってその表情も幅広く、爽やかな柑橘系の香り、フレッシュハーブの香り、ミネラルのニュアンスを感じるものから、パッションフルーツのようなフルーティーな香りまで。冷涼な地域では酸味も強く、温暖な地域では果実味がよく感じられます。
セミヨン
ボルドー地方が発祥の品種。
黄桃やパイナップルなどの甘く完熟したフルーテイーな香りが特徴的。
果実味、まろやかさ等を加える品種です。
ソーテルヌやバルサック地区で造られる、甘口のワインにも使われることでも有名。
ミュスカデル
主にフランスボルドー地方で生産され、単一でワインが造られることは少ない品種です。
辛口、甘口ともに造られます。
ミュスカやミュスカデと混同しやすいですが、別品種です。
レ・ザニティエ、有名シャトーの”内部事情”という名のワイン
レ・ザニティエとはフランス語で「内部事情」という意味です。
この様な意味深な名前が名付けられたワイン、実はあのボルドー1級のシャトー○○ゴーのブドウで造られているという話なのです。
シャトー・○○ゴーと言えば、赤ワインのファーストはワインの女王と評される程有名です。白ワインも「パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・○○ゴー」という名で、ファーストが造られているのはご存知かと思いますが、白ワインはこのファーストのみの生産なのです。
ファーストの基準に満たさなかったワインは、セカンドとしてではなくネゴシアンに販売され、シャトー名を伏せて瓶詰めされることになります。それが、このレ・ザニティエという
という”内部事情”という意味深な名前のワインの正体なのです。
このボルドーブラン、品種はソーヴィニョン・ブラン100%で造られています。
ボルドーブランもアッサンブラージュで造られます的な話の流れの中恐縮ですが、これは単一品種です。ソーヴィニョン・ブラン100%というのは、あの「パヴィヨン・ブラン~」と同様です。
爽やかな酸味が特徴的も、少しこじんまりとした印象
開ける前までは知らなかったこの”内部事情”というお話。
やはり、どうしても期待感が高くなってしまうという(笑)。
色目はグリーンがかった綺麗なイエロー。
香りはそんなに立ち上がってくる感じもなく、スワリングすると少し広がってきました。
ボルドーブランとしては、少し華やかさにかけおとなしめな印象。
味わいはというと、やはりイメージしたよりは酸味が強い気がしました。
時間の経過と共に、樽のニュアンスも広がりはじめつつも、少々味わいに厚みが足りないかなと。夏に飲む分にはスッキリしてていいんですけどねぇ。
”内部事情”があるので、後半にグッと変わってくるのを期待しましたが、
そのあたりはヴェールに包まれたままだった様な気がします(笑)。
ちょっと期待値が上がり過ぎていたのかも知れませんね。
味わいが控えめに感じられた分、お料理とはうまく馴染んでいた感じでした。
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【編集後記】
一昔前はほとんど赤ワインばかり飲んでいましたが、最近は白ワインも色々と飲むようになってきました。世界が広がるっていいことです!
【昨日の一日一新】
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