独立した時に、お祝いでいただいていたルイナール。
個性的なボトルのシャンパーニュを開けてみました。
現存する最古のシャンパーニュメゾン
ルイナールは1729年に設立されたシャンパーニュメゾン。
瓶内発酵されたシャンパンの販売を初めて許可された最古のメゾンです。
ルイナールの立役者は、ドン・ティエリー・ルイナール。
ベネディクト派修道会の高僧であった彼は、いち早く
”泡立つワイン”の可能性を見出していました。
その信念を託されたのが甥の二コラ・ルイナール。
繊維商であった二コラは1729年にメゾンをランスに設立。
初めての”泡立つワイン”を顧客にギフトとして配ったのが最初です。
1729年9月1日、二コラの手記により、
世界で初めてのシャンパーニュ・メゾンとして正式に記録されています。
クレイエルと呼ばれる地下38mほどに張り巡らされた地下洞窟のセラーは、
昔の石切場の後を改良して造ったもの。
シャンパーニュの熟成に最適なこのセラーは、
1931年に歴史的建造物として認定されています。
現在はLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)傘下。
醸造は2007年より、同じLVMH傘下のヴーヴ・クリコより、
フレデリック・パナイオティスが就任。
より、洗練された水晶のように美しいルイナールへと
磨きがかかっています。
上質な白ワインの趣
ルイナールは、このボトルの形が個性的。
通常のシャンパンとはまるっき異なり、見た目にも存在感があります。
抜栓して、グラスに注ぐと、とてもまろやかないい香り。
少し蜜を感じる上品な甘い香りが心地いいです。
この光輝く黄金色のきれいなこと!
芸術品とも呼べる透明感と、きれいな泡立ちです。
口に含むと、優しいうま味が広がります。
まったり柔らかい口当たり、かといってこってり系に多い
リンゴリンゴしている感じは全くありません。
スッキリ系の味わいながらも、酸味もほどよく、
うま味もまろやかにまとめられているバランス感。
飲み干した感覚は、白ワインのそれに近いもの。
時間が経ち、温度が上がり、泡が弱まってくると
より美味しい白ワインとしての片鱗を感じることができます。
シャルドネのきれいさとふくよかさが共存
ブラン・ド・ブランのシャルドネの構成は、
コート・デ・ブラン地区が4割程、その他はモンターニュ・ド・ランスなど、
他の地区をブレンドしています。
コート・デ・ブランの硬質感のあるミネラリーなシャルドネに、
その他の地区のシャルドネを合わせることによって、
まろやかさ、ふくよかさが表現されています。
シャルドネというブドウ品種は、
造り手や環境によって、その見せる表情の幅がとても広い品種だと言われています。
可愛らしい個性的なボトルにたたずむ、水晶のようなきれいな液体。
ルイナールのブラン・ド・ブランは、
そのシャルドネの持つきれいさと、ふくよかさをうまく共存させた、
バランス感覚の賜物のような上品な逸品です。
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【編集後記】
シャンパーニュのきれいな黄金色、癒されますねぇ。
見てるだけでも楽しめますが、やっぱり飲まないとね(笑)。
ワインの記事は、週末が待ち遠しくなっちゃいますね!
【昨日の一日一新】
・ペペラーメン